パート先もひとつの居場所
くだらない話。
笑い声。
パタパタとかけていく音。
窓から見える夕焼け。
去っていくと決まっている場所から見える景色は、ときに微笑ましく、ときに寂しさに近いものがある。
異動してきてからというもの、私のパート生活はたいへん穏やかなものになった。
行く前は少し億劫でも、行けば笑いあり学びありで充実していた。
「ここも私の居場所だったんだ」と、退職を前にして思う。
誰かが私のことを受け入れてくれたから、
誰かが私の居場所を作ってくれたから、
あるいは誰かが私に居場所を譲ってくれたから、
私は今日も、パート先に穏やかな気持ちでいられるのかもしれない。
異動前にうまくいかなかった上司の持つ、独特の負のオーラは一向に変わる気配がない。だから、私の彼への苦手意識も変わることがない。
でも、もう関係ない。心から思う。
暗い過去は、さようならするまで。
今の職場は、私の居場所。
居場所だった。
だからこそ、笑顔で去ることができる。
尊敬できる人たちと出会えたこと、忘れたくない出会いがあったこと、次へと繋がる学びがあったことを胸に、
次の居場所へと、元気よく歩いていきたい。