知人の妊娠を知って…
はじめに
この記事では妊娠、出産についての個人的な思いを綴っていますので、そういった内容が好きでない方は読まないでください。
ふとしたときに、それはやってくる。
ーあ、○○さん、妊娠したんだ。
自分から知ろうとしていない。
「今から知人の妊娠に関する情報を流しますがいいですか?yes/no」なんて問いがあれば、少しくらい心の準備ができるけれど、写真や世間話を通じて唐突に脳に入ってくることばかりだ。
実家から距離が離れていてSNSもやっていない分、情報の鮮度はたいへん悪く、すでに出産していたとか臨月でもうすぐとか2人目妊娠中だとか、内容にも毎度驚かされる。
昨日もひとつ、知ってしまった。
数ヶ月前の写真。華奢な女性の明らかなお腹のふくらみ。
同時期に結婚してそれっきりの夫婦だが、もともとあまりタイプが私には合わないこともあって、複雑な新境になってしまった。
毎回感じる、名前のつけようのない、どろどろした感情。
妊活に励んでいるわけでもなく、今か今かと待ちわびているというわけでもないのだが、なんだろう、やっぱり先越された感…があるのかな。
「まぁ妊娠した相手より私の方が若いんだし」なんて考えて自分を慰めている時点で、自分が情けなく嫌になる。
なんで毎回微妙な気持ちになるんだろう?
それは…
授かれない恐怖心、なんだろうと思う。
授かれば、忘れられるであろう負の感情。
すべてをなかったことにできる。
でも、もし、授かれなかったら?
どうその事実と自分の気持ちの折り合いをつけていけばいいんだろう。最近は、そんなことを考えている。
妊活してみないとわからない。親は苦労することなく私を授かったという。でも、関係ない。
何か大きなことに挑戦する前の気持ち悪さのような、漠然とした不安感のような、そんなものが常に私を支配しようとしている気がする。
結婚してすぐに授かる人を見て、私もそうなりたいとは思わない。
私にとって妊娠出産は危険で大変で命の責任を伴う大事業だから。しかも一度始めてしまうともう後戻りはできないこと。
だからこそ、結婚してすぐ妊娠したり、2人目を授かったりする人を見てなんとも言えない気持ちになるのは、私がなかなか超えられない壁を軽々と超えていく勇気を持ち合わせていることへの嫉妬。かもしれないなぁ。
経済的な余裕とか、「私は子どもが大好きだから、楽しみ♪」などと言える気持ちの余裕が、結局はうらやましいってことなのかもしれない。
始めちゃえば、こっちのもん。
こんな気持ち忘れてしまう、のかもしれない。
でも簡単に始められることではないし、始められるかどうかは私が決められないことだから、モヤモヤとはこれからもお付き合いしていかなきゃいけないってことだ。