〖ミニマム〗捨ててみるとわかる
物は、捨てるまでが大変だと思う。
物にまつわる思い出に後ろ髪をひかれる思いだったり、
これがあったらこの先いつか便利だろうというイメージにとらわれたり、
もし捨てて後悔したらどうしようとの強迫観念があったり。
でも、捨ててみたらわかる。案外、大丈夫だって。
例えばストック品とか、スペアとか。
あれば便利だと感じるし、捨てるなんて忍びない。
でも家にあったって、実はいつまでも表舞台に立つことのできない物は意外と多い気がする。
最近捨てたものでは、お米カップのストック。無洗米用だったかもしれない。
いつか、は来ない。
一度捨てようとして、いつか、という思いが今をよぎって約1年間しまっていた。
今回、迷った結果捨ててみたら、なんの問題もなかったし、捨てたことを忘れていたくらいだった。
そう、捨ててみると、記憶から消えるものは多い。
捨ててみて始めて、いらなかったとわかることも多い。
物は、目に見える範囲にあると、必要なものに見えてくる。
でもそれをしまいこんでしまったり、必要だ必要だと言い聞かせて結局置いてあるだけなら、一部の例外を除いて、物の価値はないと思う。
今日知人に私にはいらないけれどもしかしたら使ってもらえるかもしれないものを渡してきた。
中古品ですから、要らなかったら遠慮なく捨ててくださいと伝えた。
売るもの、ゆずるもの、捨てるもの。
手放し方はそれぞれだが、とにかく手放してみること、その一歩をこれからも大切にしていきたい。
引っ越しのおかげで手放す勇気がいつもより湧いている。
すると不思議なことに、日常生活がこれまでより落ち着いて丁寧に送れているように感じる。
ごはんも、必要な分だけ。
準備も、狭い範囲で、なるべく丁寧に。
私には丁寧な暮らしの本に出てくるような生活はむりだと思っていたけれど、物が少なくなってくるとやるべきこととしたいことが明確になってくる気がして、少し、気持ちに余裕が生まれてきたのかもしれない。
これからもゆっくりゆっくり、使っていないものや必要でないもの、しまいこんできたものを手放していこうと思う。